2012年05月17日
カンヌ国際映画祭、最高賞の歴代受賞作品
第65回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)が16日にいよいよ開幕する。1974年まではグランプリと呼ばれ、翌年からパルム・ドール(Palme d'Or)と名付けられた最高賞の歴代受賞作品を振り返ってみよう。
1939年
ナチスのポーランド侵攻によって映画祭は中止。
1946年
以下の作品などを含む11本が最高賞に。
-『無防備都市(Open City)』:ロベルト・ロッセリーニ(Roberto Rossellini)監督
-『Maria Candelaria』エミリオ・フェルナンデス(Emilio Fernandez)監督
-『逢びき(Brief Encounter)』:デヴィッド・リーン(David Lean)監督
-『失われた週末(The Lost Weekend)』:ビリー・ワイルダー(Billy Wilder)監督
1947年
以下の作品などに計6つの賞が与えられた。
-『海の牙(Les Maudits)』:ルネ・クレマン(Rene Clement)監督
-『ジーグフェルド・フォリーズ(Ziegfeld Follies)』:ヴィンセント・ミネリ(Vincente Minnelli)監督
-『ダンボ(Dumbo)』:ウォルト・ディズニー(Walt Disney)
1949年
-『第三の男(The Third Man)』:キャロル・リード(Carol Reed)監督
1951年
-『ミラノの奇蹟(Miracle In Milan)』:ヴィットリオ・デ・シーカ(Vittorio de Sica)監督
-『令嬢ジュリー(Miss Julie)』:アルフ・シェーベルイ(Alf Sjoberg)監督
1952年
-『オーソン・ウェルズの オセロ(Othello)』:オーソン・ウェルズ(Orson Welles)監督
-『2ペンスの希望(Due Soldi di Speranza)』:レナート・カステラーニ(Renato Castellani)監督
1953年
-『恐怖の報酬(The Wages of Fear)』:アンリ・ジョルジュ・クルーゾー(Henri-Georges Clouzot)監督
1954年
-『地獄門(The Gate of Hell)』:衣笠貞之助(Teinosuke Kinugasa)監督
1955年
-『マーティ(Marty)』:デルバート・マン(Delbert Mann)監督
1956年
-『沈黙の世界(Le Monde du Silence)』:ジャック・イヴ・クストー(Jacques-Yves Cousteau)監督/ルイ・マル(Louis Malle)監督
1957年
-『友情ある説得(Friendly Persuasion)』:ウィリアム・ワイラー(William Wyler)監督
1958年
-『鶴は翔んでゆく(The Cranes are Flying)』:ミハイル・カラトーゾフ(Mikhail Kalatoz)監督
1959年
-『黒いオルフェ(Black Orpheus)』:マルセル・カミュ(Marcel Camus)監督
1960年
-『甘い生活(La Dolce Vita)』:フェデリコ・フェリーニ(Federico Fellini)監督
1961年
-『ビリディアナ(Viridiana)』:ルイス・ブニュエル(Luis Bunuel)監督
-『かくも長き不在(The Long Absence)』:アンリ・コルピ(Henri Colpi)監督
1962年
-『サンタ・バルバラの誓い(The Given Word)』:アンセルモ・デュアルテ(Anselmo Duarte)監督
1963年
-『山猫(The Leopard)』:ルキノ・ヴィスコンティ(Luchino Visconti)監督
1964年
-『シェルブールの雨傘(The Umbrellas of Cherbourg)』:ジャック・ドゥミ(Jacques Demy)監督
1965年
-『ナック(The Knack ...and How to Get It)』:リチャード・レスター(Richard Lester)監督
1966年
-『男と女(A Man and A Woman)』:クロード・ルルーシュ(Claude Lelouch)監督
-『蜜がいっぱい(The Birds, the Bees and the Italians)』:ピエトロ・ジェルミ(Pietro Germi)監督
1967年
-『欲望(Blow-Up)』:ミケランジェロ・アントニオーニ(Michelangelo Antonioni)監督
1968年:中止
1969年
-『if もしも‥‥(If)』:リンゼイ・アンダーソン(Lindsay Anderson)監督
1970年
-『M★A★S★H マッシュ(M*A*S*H)』:ロバート・アルトマン(Robert Altman)監督
1971年
-『恋(The Go-Between)』:ジョセフ・ロージー(Joseph Losey)監督
1972年
-『労働者階級は天国に入る(The Working Class Goes to Heaven)』:エリオ・ペトリ(Elio Petri)監督
-『黒い砂漠(The Mattei Affair)』:フランチェスコ・ロージ(Francesco Rosi)監督
1973年
-『スケアクロウ(Scarecrow)』:ジェリー・シャッツバーグ(Jerry Schatzberg)監督
-『The Hireling』:アラン・ブリッジス(Alan Bridges)監督
1974年
-『カンバセーション…盗聴…(The Conversation)』:フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola)監督
1975年
-『Chronicle of the Years of Fire』:モハメド・ラクダル・ハミナ(Mohammed Lakhdar-Hamina)監督
1976年
-『タクシードライバー(Taxi Driver)』:マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)監督
1977年
-『父/パードレ・パドローネ(Padre Padrone)』:パオロ・タヴィアーニ(Paolo Taviani)監督
1978年
-『木靴の樹(The Tree of Wooden Clogs)』:エルマンノ・オルミ(Ermanno Olmi)監督
1979年
-『地獄の黙示録(Apocalypse Now)』:フランシス・フォード・コッポラ監督
-『ブリキの太鼓(The Tin Drum)』:フォルカー・シュレンドルフ(Volker Schloendorff)監督
1980年
-『影武者(Kagemusha)』:黒澤明(Akira Kurosawa)監督
-『オール・ザット・ジャズ(All That Jazz)』:ボブ・フォッシー(Bob Fosse)監督
1981年
-『鉄の男(Man of Iron)』:アンジェイ・ワイダ(Andrzej Wajda)監督
1982年
-『ミッシング(Missing)』:コンスタンタン・コスタ・ガヴラス(Costa-Gavras)監督
-『路(みち)(Yol)』:ユルマズ・ギュネイ(Yilmaz Guney)監督
1983年
-『楢山節考(The Ballad of Narayama)』:今村昌平(Shohei Imamura)監督
1984年
-『パリ、テキサス(Paris, Texas)』:ヴィム・ヴェンダース(Wim Wenders)監督
1985年
-『パパは、出張中!(When Father Was Away on Business)』:エミール・クストリッツァ(Emir Kusturica)監督
1986年
-『ミッション(The Mission)』:ローランド・ジョフィ(Roland Joffe)監督
1987年
-『悪魔の陽の下に(Under the Sun of Satan)』:モーリス・ピアラ(Maurice Pialat)監督
1988年
-『ペレ(Pelle the Conqueror)』:ビレ・アウグスト(Bille August)監督
1989年
-『セックスと嘘とビデオテープ(Sex, Lies and Videotape)』:スティーヴン・ソダーバーグ(Steven Soderbergh)監督
1990年
-『ワイルド・アット・ハート(Wild At Heart)』:デヴィッド・リンチ(David Lynch)監督
1991年
-『バートン・フィンク(Barton Fink)』:ジョエル・コーエン(Joel Coen)監督/イーサン・コーエン(Ethan Coen)監督
1992年
-『愛の風景(The Best Intentions)』:ビレ・アウグスト(Bille August)監督
1993年
-『さらば、わが愛/覇王別姫(Farewell My Concubine)』:チェン・カイコー(Kaige Chen)監督
-『ピアノ・レッスン(The Piano)』:ジェーン・カンピオン(Jane Campion)監督
1994年
-『パルプ・フィクション(Pulp Fiction)』:クエンティン・タランティーノ(Quentin Tarantino)監督
1995年
-『アンダーグラウンド(Underground)』:エミール・クストリッツァ(Emir Kusturica)監督
1996年
-『秘密と嘘(Secrets & Lies)』:マイク・リー(Mike Leigh)監督
1997年
-『うなぎ(The Eel)』:今村昌平監督
-『桜桃の味(Taste of Cherry)』:アッバス・キアロスタミ(Abbas Kiarostami)監督
1998年
-『永遠と一日(Eternity and a Day)』:テオ・アンゲロプロス(Theo Angelopoulos)監督
1999年
-『ロゼッタ(Rosetta)』:ジャン・ピエール・ダルデンヌ(Jean-Pierre Dardenne)監督/リュック・ダルデンヌ(Luc Dardenne)監督
2000年
-『ダンサー・イン・ザ・ダーク(Dancer in the Dark)』:ラース・フォン・トリアー(Lars Von Trier)監督
2001年
-『息子の部屋(The Son's Room)』:ナンニ・モレッティ(Nanni Moretti)監督
2002年
-『戦場のピアニスト(The Pianist)』:ロマン・ポランスキー(Roman Polanski)監督
2003年
-『エレファント(Elephant)』:ガス・ヴァン・サント(Gus Van Sant)監督
2004年
-『華氏911(Fahrenheit 9/11)』:マイケル・ムーア(Michael Moore)監督
2005年
-『ある子供(The Child)』:ジャン・ピエール・ダルデンヌ監督/リュック・ダルデンヌ監督
2006年
-『麦の穂をゆらす風(The Wind That Shakes The Barley)』:ケン・ローチ(Ken Loach)監督
2007年
-『4ヶ月、3週と2日(4 Months, 3 Weeks and 2 Days)』:クリスティアン・ムンジウ(Cristian Mungui)監督
2008年
-『パリ20区、僕たちのクラス(The Class)』:ローラン・カンテ(Laurent Cantet)監督
2009年
-『白いリボン(The White Ribbon)』:ミヒャエル・ハネケ(Michael Haneke)監督
2010年
-『ブンミおじさんの森(Uncle Boonmee Who Can Recall His Past Lives)』:アピチャッポン・ウィーラセタクン(Apichatpong Weerasethakul)監督
2011年
-『ツリー・オブ・ライフ(The Tree of Life)』:テレンス・マリック(Terrence Malick)監督
2011年06月03日
映画「ハングオーバー!!」第2弾、北米興収で圧勝
米国で大ヒットした二日酔いコメディーの第2弾『ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える(The Hangover: Part II)』が前週末の北米映画興行収入ランキングで初登場1位を獲得した。米興行成績調査会社エグジビター・リレーションズ(Exhibitor Relations)が5月30日に発表した。
「国境を越える」の週末3日間の興行収入は1億580万ドル(約86億円)。6220万ドル(約50億円)だった2位の『カンフー・パンダ2(Kung Fu Panda 2)』に大差をつけてトップに立った。
ザック・ガリフィナーキス(Zach Galifianakis)やブラッドリー・クーパー(Bradley Cooper)らを有名にした前作ではラスベガス(Las Vegas)で二日酔いになりドタバタ劇を繰り広げた4人だが、今作ではタイのバンコク(Bangkok)でまたも前夜の記憶をなくすほど酔っぱらってしまう。
週末の北米映画興行収入トップ10(中間結果)は以下の通り。
1位 『ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える』:1億580万ドル(約86億円)
2位 『カンフー・パンダ2』:6220万ドル(約50億円)
3位 『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉(Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides)』:5040万ドル(約41億円)
4位 『Bridesmaids』:2100万ドル(約17億円)
5位 『マイティ・ソー(Thor)』:1200万ドル(約9億8000万円)
6位 『ワイルド・スピード MEGA MAX(Fast Five)』:820万ドル(約6億7000万円)
7位 『Midnight in Paris』:260万ドル(約2億1000万円)
8位 『ブルー/初めての空へ(Rio)』:240万ドル(約2億円)
9位 『Jumping the Broom』:235万ドル(約1億9000万円)
10位 『Something Borrowed』:230万ドル(約1億8700万円)
(c)AFP
タグ:ハングオーバー
2011年05月31日
ティム・バートンの世界展、LAで開催中
映画『チャーリーとチョコレート工場(Charlie and the Chocolate Factory)』や『アリス・イン・ワンダーランド(Alice in Wonderland)』などの作品でその独特な世界観を表現している映画監督ティム・バートン(Tim Burton)のスケッチや絵コンテなどを集めた企画展が29日、米ロサンゼルス・カウンティ美術館(Los Angeles County Museum of Art、LACMA)で開幕した。
映画監督になる以前は、アーティストやディズニーのアニメーターとして活動していたバートン。この企画展にはそんなバートンの圧倒的な想像力を表した絵画、スケッチ、写真、映像、人形、絵コンテ、衣装など700点以上が展示されている。会期は10月31日まで。
写真は、25日に行われたプレビューの様子(2011年5月25日撮影)。(c)AFP/GABRIEL BOUYS
タグ:ティム・バートン
2011年05月26日
ビンラディン殺害の映画化、正式決定 監督はオスカー受賞者
米映画大手コロンビア・ピクチャーズ(Columbia Pictures)は24日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の最高指導者、ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の殺害にまつわる映画の米国での販売権を獲得したと発表した。監督は、オスカー史上初の女性監督賞受賞者、キャスリン・ビグロー(Kathryn Bigelow)になるという。
『ハート・ロッカー(The Hurt Locker)』で監督賞を受賞したビグローと脚本賞を受賞したマーク・ボール(Mark Boal)は、5月2日のビンラディン容疑者殺害以前から同容疑者の追跡にまつわるプロジェクトに取りかかっていた。
殺害直後は、このプロジェクトをどうすべきか製作者たちが急いで決めようとしているようだという報道があったが、コロンビアの親会社ソニー・ピクチャーズ(Sony Pictures)のエイミー・パスカル(Amy Pascal)氏がこの日、製作が正式決定したことを発表した。
発表によれば、ビグローとボールは2008年からこのプロジェクトを進めており、容疑者の殺害など最近起こった出来事も脚本に組み込まれる。ストーリーは容疑者の拘束か殺害を目指した秘密作戦が中心になるという。
映画のタイトルは未定。今夏にクランクインし、公開は2012年の第4四半期になる予定だ。ビグローとボールは、『トゥルー・グリット(True Grit)』のプロデューサー、ミーガン・エリソン(Megan Ellison)や、『ハート・ロッカー』でも一緒だったグレッグ・シャピロ(Greg Shapiro)とともにプロデューサーも務める。(c)AFP
タグ:ビンラディン キャスリン・ビグロー
2011年05月21日
流血シーンは健在、カンヌ出品の三池崇史監督作『一命』
第64回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)のコンペティション部門に出品された初の3D作品『一命』。武士の切腹という血なまぐさい描写があり、流血シーンが苦手な人は注意が必要かもしれない。
『一命』は、江戸時代を舞台にした1962年の小林正樹(Masaki Kobayashi)監督作品『切腹』を三池崇史(Takashi Miike)監督がリメイクしたものだ。19日に同映画祭で公式上映された。
暴力描写で知られる三池監督の作品には、『殺し屋1(Ichi the Killer)』、『オーディション(Audition)』、そして最近では『十三人の刺客(13 Assassins)』などがある。監督の基準では、『一命』の描写は比較的おとなしいものだという。
公式上映前に行われた記者会見で監督は、バイオレンスの映画を作ろうとしたことはないと話した。ストーリーと登場人物が映画のすべてであり、結果として暴力的な作品になるという。
■ストーリーは?
本作では、瑛太(Eita)と歌舞伎俳優の市川海老蔵(Ebizo Ichikawa)が主演を務めた。海老蔵は、敷地内で切腹したいと申し出れば同情され施しを受けるだろうと願い、武家の門をたたく貧しい浪人、半四朗を演じている。
そんな半四郎に役所広司(Koji Yakusho)演じる家老が、以前にも病にかかった幼い息子のため同じように切腹を願い出たが同情はされず、言葉通り切腹をするよう追い込まれた浪人、求女(瑛太、Eita)の話をする。
求女は竹光で腹を幾度も刺した。血が噴出。求女は砂利の上に倒れ、刀を構えて見下ろす介錯人に早くとどめをさすよう懇願する。
求女は半四郎の娘婿だった、半四郎は敵討ちのためにやってきたのだ。物語はそこからクライマックスへ向かう。
■パルム・ドールを狙う初の3D作品
『十三人の刺客』のような決闘シーンが少ないことを残念に思うファンに対して三池監督は、3Dでそのような複雑なシーンを撮るには時間がかかるだろうと語った。
一方で、映画の舞台となった武家屋敷は奥行きが少なく、3Dで表現しやすかったという。
『一命』はカンヌのコンペ部門に出品された初の3D作品となったが、日本の時代劇としては既にパルム・ドール(Palme d'Or)を獲得したものがある。1980年に『オール・ザット・ジャズ(All That Jazz)』とともに同賞を受賞した黒沢明(Akira Kurosawa)監督の『影武者』だ。
しかし、『一命』と関係が深いのは、今年の同映画祭のオープニングで名誉賞を授与されたイタリア人映画監督ベルナルド・ベルトルッチ(Bernardo Bertolucci)の『ラストエンペラー(The Last Emperor)』だろう。同作のプロデューサー、ジェレミー・トーマス(Jeremy Thomas)と、その音楽を手掛けた坂本龍一(Ryuichi Sakamoto)が『一命』にも参加している。(c)AFP/Robert MacPherson





